セールスファネルとカスタマージャーニーは、どちらも顧客が商品やサービスを購入に至るまでのプロセスを理解するのに役立つフレームワークですが、それぞれ異なる視点からアプローチしています。
どのような視点でアプローチしているのかを理解することで、より効果的なセールスファネルの設計が可能となります。
今回は「セールスファネルとカスタマージャーニー」のアプローチの違いを理解したうえで、売上と利益を最大化するための方法について考えていきましょう。
カスタマージャーニーとは?
カスタマージャーニー(Customer Journey)とは、顧客が商品やサービスと出会ってから購入・利用、さらには継続・再購入に至るまでの道のりを「旅」に例えたものです。
顧客がどのような経路を辿り、どのような行動や心理変化を経験していくのかを詳細に分析することで、顧客満足度の向上やマーケティング施策の最適化に役立てることができます。
しかし、実際にはそのプロセスは、見かけ以上に複雑で多層的な戦略を必要とします。
商品をカートに追加する一瞬に至るまでの顧客の心理や行動の変化を追いかけることは、マーケティング担当者にとって金鉱を見つけるに等しいのです。
カスタマージャーニー5つのステージ
カスタマージャーニーは、一般的に以下の5つのステージに分けられます。
認知
顧客が初めて商品やサービスの存在を知ります。
検討
顧客が商品やサービスについて詳しく調べ、比較検討します。
購入
顧客が商品やサービスを購入します。
利用
顧客が商品やサービスを利用します。
評価
顧客が商品やサービスを評価し、継続・再購入を検討します。
カスタマージャーニーマップ
セールスファネルを設計する段階で、カスタマージャーニーを可視化するために作成されるのが、カスタマージャーニーマップです。
顧客の行動や心理を時系列に沿って整理し、各段階におけるタッチポイント(顧客と企業の接点)や顧客の感情などを具体的に書き込みます。
カスタマージャーニーマップを作成することで、以下のようなメリットがあります。
メリット
- 顧客の行動や心理を深く理解できる
- 顧客満足度の高い商品・サービス開発につなげられる
- 効果的なマーケティング施策を立案できる
- 顧客とのコミュニケーションを改善できる
- 顧客ロイヤリティを高められる
カスタマージャーニーの分析手法
カスタマージャーニーを分析するには、以下のような手法があります。
カスタマージャーニーの活用例
カスタマージャーニーは、以下のような様々な場面で活用することができます。
カスタマージャーニー事例
あるECサイトを運営する企業が、カスタマージャー分析を実施したところ、以下のような課題が浮かび上がってきました。
課題
- 顧客が商品ページを見ても購入に至らず離脱率が高い
- 顧客が商品について疑問があっても、問い合わせ窓口が分かりにくい
- 顧客が商品を購入後も、満足度が低い
カスタマージャーニー課題の解決
上記の課題を解決するために、以下のような施策を立案しました。
課題
- 商品ページに分かりやすい商品説明とレビューを掲載
- 商品ページにチャットボットを設置し、顧客の質問に迅速に回答
- 購入後に顧客満足度調査を実施し改善点に活かす
これらの施策を実施した結果、顧客の離脱率が低下し顧客満足度が向上しました。
まとめ
カスタマージャーニーは、顧客を深く理解し、顧客満足度の高い商品・サービスを提供するための重要な考え方です。
カスタマージャー分析を実施することで、顧客のニーズや課題を把握し、効果的なセールスファネルを構築することができます。
カスタマージャーニーとセールスファネルの関係性をしっかりと理解した上で、商品開発を始めてみてはどうでしょうか。